学校だより__

学校だより 10月27日号 つよく やさしく かしこく

人の目を意識する



10月に入ってまもなくの朝、玄関前に経って子供たちを迎えていると、登校してきた子が「先生、山に雪降ったね。」と教えてくれました。妙高山を見ると、確かに山頂がうっすらと白くなっています。まだ紅葉も始まったばかりなのに、先に雪が降るとは…と、秋を飛ばして夏から冬に一気に季節が変わる慌ただしさに驚いてしまいます。これも気象変動の影響でしょうか…いずれにしても急な温度変化に体調を崩さないよう気を付けたいものです。
 



 さて、学校では、学習発表会に向けてどの学年も練習を頑張っている最中です。コロナ禍後ではありますが、昨年度、保護者の「我が子の発表の様子を近くで見ることができて良かった」との感想が多かったことから、今年度も昨年度と同様、学年ごとに参観者を入れ替える形で行うこととしました。他の学年の発表については、期間限定で下記のQRコードから動画を配信しますので、よろしければご覧いただければと思います(保護者限定)。また、来年度については今年度の発表会の状況を見て在り方を検討していきます。ご意見ご感想をぜひお聞かせください。



ところで、学習発表会は子供にとってどんな教育的意義があるのでしょうか。いろいろな考えがあると思いますが、私は『人に見られることを意識する』ことであると考えています。私たちは、普段自分の目や自分の耳、自分の気持ちからでしか周囲を見ていません。自分の姿は、鏡や写真、ビデオという媒体を通して間接的にしか見ることができません。そのため、自分の言動が周りからどう見えているか、どう評価をされているか意識できないため、時によっては独りよがりととられる行動をしたり、いわゆる「空気が読めない」言動をしてしまうことがあります。一方、学習発表会は、人に見せる場です。必然、人からどう見られるかを意識して練習をします。見ている人に伝わる声の大きさで、見た人に分かりやすい動作や演技で…と、見ている周囲の人に自分がどう映るのかを考えて行動します。このことが、「自分が行っている言動を、もう一人の自分が外から冷静に観測し、自分をコントロールしていく力(心理学で言うメタ認知能力)」を育てます。本番では、きっと緊張する子もいるでしょう。でも、緊張するということは、お家の人や見ている人に“自分のかっこいい姿を見てもらいたい”という気持ちがあるからこそ生まれてくるものです。その気持ちを大切にし、本番でうまくできてもできなくても、その子なりのがんばりを大いに認め、褒めていただければと思います。

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2023年10月27日