学校だより__

第51回卒業証書授与式(3月6日)



 3月6日、暖かな春の日差し受けながら、第51回卒業証書授与式が行われました。
 4年ぶりに在校生が参列し、卒業生の晴れの門出をお祝いしました。

校長式辞より
卒業生並びに保護者の皆様、ご卒業誠におめでとうございます。こうして、在校生とともに卒業式を挙行し、無事卒業証書を渡し終えることができたことを校長として喜びを感じています。
三年前、小学校生活も残り一か月となったころ、重症者率の高い新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるようになり、全国の学校では一月以上臨時休業措置が取られました。この未曾有の事態の中、学校は感染防止対策を行いながら、時間や参加者の規模を縮小し、何とか卒業式を行いました。年度が改まり、この未知なるウイルスの終息を期待しながら、学校が再開され、皆さんは妙高中学校に入学されました。
それからは、緊急事態宣言、蔓延防止等重点措置等が繰り返され、ソーシャルディスタンスの確保、マスクの着用、小まめな手洗いや換気など、いわゆる三密を回避した学校の新しい生活様式が求められ、学校生活が大きく変わり行く中で三年間を過ごすこととなりました。



 入学早々、二回目の臨時休業措置、部活動ができず大会も開催されない。伝統行事だった妙高登山も・・・、できなくなってしまったことを挙げていると胸がとても痛みます。
 こうした中、タブレットの導入が本格実施となる年、二年生になったみなさんと私は出会いました。私にとって五年ぶりの中学校現場、一言では紹介できない現状を目の当たりにし、悩ましい日々が始まりました。それから二年が経とうとしています。最初に成長を感じたのは、今年度の五月の竹の子狩り遠足、皆さんの手際のよい取組に驚きました。成長を確信したのは、一泊二日の宿泊遠足での帰校式、この二日間で何を学びどう成長したかをバスから降りてきた姿から感じ取ることができました。そして、文化祭での感動の合唱・・・
 こうした皆さんの学校生活を見守りながら、卒業式の式辞の中で、何を伝えようか考えていた折、DISHの北村拓海さんがインタビューで語られた言葉と阿部真央さんのBelieve in yourselfの歌詞が私の思いと一致しました。
 北村拓海さんは、小学三年生から芸能活動を行っていたこともあり、性格的にも学校生活になじめず、いわゆる青春と呼ばれる時期を十分味わうことができなかったそうです。だからこそ、『Replay』できない今という青春をかみしめてほしいという思いで作詞をされたそうです。お聞きください、DISH 北村拓海 作詞 Replay 続けて 阿部真央 Believe in yourself

 社会は今、AI、ビッグデータ、IoT、ロボティクス等の先端技術が高度化し、あらゆる産業や社会生活に取り入れられた Society5.0 時代が到来しつつあり、社会の在り方そのものが、これまでとは「非連続」と言えるほど劇的に変わる状況が生じつつあります。「予測困難な時代」であり、変異し続けるウイルス感染症により一層先行き不透明となる中、私たち一人一人、そして社会全体が、答えのない問いにどう立ち向かうのかが問われています。目の前の事象から解決すべき課題を見いだし、主体的に考え、多様な立場の者が協働的に議論し、納得解を生み出すことが求められています。
 とは言え、どんなに社会が変わろうと、過去をReplayすることはできません。だからこそ、今を大切にし、Believe in yourself自分を信じて、家族や地域の方々、仲間と協力しながら前に進んでいきましょう。
 最後に、ご臨席賜りました皆様のご健勝と卒業生の皆さんの今後益々のご活躍を祈念申し上げ、式辞といたします。