妙高フレンドスクールで 学び取ったこと
6年生の学級だより「なかよし」より
昨日の給食中に、
「フレンドスクールが終わってから、もう1週間もたつのか。早いなあ。」
とつぶやいた子がいました。本当にその通りだなと思います。
子どもたちにとって強烈な体験だったフレンドスクールを終えて、6月30日の月曜日、6年生教室はまるで水を打ったようにしっとりと落ち着いていました。…というよりも、祭りの後で余韻に浸るかのように「ぼお〜っ…」としていました。ただし、“精一杯頑張ってきた!”という達成感で、表情は明るく、やわらかでした。
この体験が本当の意味で子どもたちの成長に生かされるように、今週は時間をかけて「振り返り」をしてきました。まず子どもたちに投げかけた問いは、『このフレンドスクールで自分が学び取ったことは何だろう』ということでした。「具体的に、どんな場面で、どんな出来事があって、自分はどう感じたのか」を思い起こし、綴ってみようと投げかけました。子どもたちは、黙々と鉛筆を走らせました。心に、しっかり学び取ったことがあったのだなと感じました。
次に、『正直言ってきつかった(つらかった、悲しかった)ことはなかっただろうか』ということも問いかけました。登山の行程でのつらさ、友達と話し合ったり協力したりすることの難しさ、慣れない集団生活について……など、子どもたちは素直に書き綴っていました。「正直言ってきつかった。でも、自分はがんばれた。これからの自分に生かしたい。」と、プラスに生かそうとしていることがよく分かりました。
この2つのことについて月曜日に振り返った上で、火曜日からはフレンドスクールについての作文を書いてきました。推敲と清書をし、来週持ち帰りますので、ぜひ読んであげて下さい。
子どもたちの振り返りより 自分が学び取ったこと (抜粋)
・部屋に入室したとき、友達ができるか不安でした。でも、ほんの30秒くらいで○○さんと友達になることができました。「よろしくね。」と言ったら、すぐに仲良くなることができました。友達ができて、自信がもてました。活動班でも、一声かけるだけで仲良くなりました。不安ばっかりかかえていたら何もできない、自信をもって声をかければ不安が安心に変わることが分かりました。
・登山で友達が疲れているときに、「だいじょうぶか?」と声をかけたら「だいじょうぶだよ。」と言いました。声をかけてあげるだけでも、自分も相手もいい気分になれるということが分かりました。
・集団生活のルールを学びました。自然の家ではルールがいっぱいあり、家と大きく違うところでした。しかし、ルールがあったからこそ、けがもせず、規則正しい生活、いつもと違う生活ができたと思います。
・MA(妙高アドベンチャー)では、高いところから後ろ向きで倒れ、下にいるみんなが支えてくれるという課題に挑戦しました。最初はこわくて倒れることができず、2回目のチャレンジで倒れたら、みんなが支えてくれました。ぼくが学んだのは、みんなを信用することです。
・登山できつい山を登りました。最初は楽しく登っていきました。でもあとからつらくなっていって、ペースが落ちてしまいました。けれども、ぼくは努力して登りました。このときに、努力の大切さを学びました。
・チャレンジタイムの相談の時、みんな最初は意見を言い合いすぎて、私以外の女子と男子がけんかみたいになってしまいました。でも、一人の男子が、「けんかしていたら、決まらないよ。」と言ってくれました。その時、私はすごくうれしかったです。
・いつも家にいるときは、洗たくは洗たく機に入れて終わりだけど、自然の家では自分で手洗いをして干さなくてはなりませんでした。自分の分だけでもつらいのに、家の人は家族全員の分を洗うのですごいと思いました。ぼくは、家の人は大変だということを感じ取りました。
・MAでつなわたりをしたとき、何度もつなから落ちたりしたけど、仲間がしっかり手をつないでくれたり、落ちそうになったら前や後ろで支えたりしてくれたので、仲間と支え合ったりするのは、すごく大切なことなんだなと感じました。
・ぼくは、全ての活動で友達に助けてもらいました。友達の○○君は、ぼくが足をけがしていたのでいつも一緒に同じペースで歩いてくれました。とても感謝しなきゃいけないと思いました。
・MAの時、帰り道で友達と話をしていました。「早く家族に会いたいね。」「1週間もはなれると、こんなにさみしくなるんだ。」と話していました。「こんなにはなれるからこそ、家族の大切さが分かるんだよね。」と友達が言いました。私も、その通りだなあと思いました。家族は、とっても大切な存在だなと改めて感じました。
正直言って、きつかった(つらかった、悲しかった)こと (抜粋)
・登山の時に、ものすごく上りがきつくて、とっても大変でした。「十二曲がり」という所が、きつすぎて泣きたくなりました。「もういやだ。」とか「帰りたい。」とか、ずうっと思っていました。もう、いやでいやでしょうがなかったです。これからの自分に何が生かせるかというと…、がまん強さです。文句を言わないで、ちゃんとがまんして活動したいです。
・MAで手合わせゲームをしたとき、みんな最初はバラバラで、息が合わなくて、正直つらかったです。でも、最後には、みんな心が一つになってうれしかったです。
・話し合いの時、最初はまとまってくれなくて、とてもいやでした。ぼくはリーダーだったので、とてもつらかったです。でも、(フレンドスクールの)最後の方になったら結構まとまってくれたので、話し合いが好きになりました。
・MAの時に、みんなで一緒に手拍子を合わせるというゲームをしました。最初は2人組でやっていて、それはあまり難しくなかったけど、班のみんなでやると一人一人間違える人もいました。間違いはいいと思っていたけど、笑っていて真剣にやっていない人もいた。ぼくは一生けん命やっているのに、やってくれない人がいて、正直きつかった。だから、声をかけて、みんなに思いを知らせて、みんなで真剣にやりたいと思いました。
・全員で103人もいて、矢代とは全然違う環境だったからとっても変な感じがしました。(なんだかとっても疲れた。)100人いれば色々な人がいるし、矢代と違って多いので、例えば整列するにしたって並ぶ方も並ばせる方も大変でした。でも、3日目くらいからは慣れてきました。
・自分一人でしなければならないことは人に頼れないから、かなりしんどかったです。しかし、これからは自分に必要なことなので、逆にいい体験だったんじゃないかと今になって思えます。洗たく、そうじ、布団の用意など、ふだんお母さんやおばあちゃんがやっていることなので、その大変さを知りました。
「フレンドスクール中は疲れなかったけれど、終わったとたんに疲れがきました。その疲れは、がんばった証拠だと思います。」と、ある児童が作文の中で書いていました。全員に通じることです。心をフル回転させて頑張った子どもたち、本当にお疲れ様! 家族と話したり、のんびりとくつろいだり、自然に親しんだりして、心をゆるめて下さいね。 (*^_^*)