れといっしょに、重太郎もぱっと、とび出らんたってや。

 そして、よく見ると、なんかえるようだすけ、すぐ刀ぬいて、きりっけらんたってや。あいては、かんかんにおごって、手になんか、光った玉もってなあ、ピカッピカッって、てらしてきたってや。重太鄭の目なあ、チャカチャカ光って、なあにも、めえねぐな一てしまったすけ、こんだ、めちゃめちゃに切ってえったてや。そんだすけ、なかなかあいてば切らんねがったてや。「こんなごとしてれば、おれの方が死んじまう。」って、その玉めがけて、さっと、切りっけらんたってや。そうしたら、チャカンと音して、急にまっくらんなったってや。

 「さて、たしかに、チャカンと、音したが。」って、そごら、よぐよぐみたけも、なあにもめえねがったってや。

 「まあ、しょうがねえ。」
って、また、ながもちんとごへもどって、かぐしておいた、酒ばのみ、ごっつおくて、朝んなんのを待っておらんたってや。


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