そうして、一日かせいで、夕方、うちへかえってきてから、そりゃたいへんなものを、見てしまわんたってね。 その日は、うすらさむい日で、女の人は、いろりの火くべながら、子どものめんどうみてたんだけも、いっのまにか、うっら、うっらして、じぷんのおしりから、でっかいしっぽ出てるのに、気いつかんがったんだってね。おとっつぁんは、ちょっと、うちん中へ、はいりかけたんだけも、 「こりゃ、えげんってせっこんで外へ出て、それからでっかいせきばらいひとつしてから、 「いま、きたぞう。」って、声かけらんたってね。 女の人は、じぷんのすがたば見らんたことに、気いついて、ばんごはんがおわるとねえ、 「おれに、ひまくんてくんない」ってせわんたってね。おとっつぁんは、 「いまさらなにいうや。子どもの三人もあるのに。これからも、がんぱってかせぐでや。」 って、とめらんたけも、 |
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