いてるってうのに、おららのえねだけどうしたんだろ。」

って、とうとうある日、思いあまって、おとっつぁん、そのうちの一本ば、ぬいてみらんたってね。そうしたら、そのふといくきん中にまっ白な、こめがえっぱえつまっていたってね。

 「ああ、そうだ。田うえんとぎ、『ほう出なくても、白まい三じょう出ろ。』って、うたっていたったなあ。こうりゃ、ありがたいことだ。」って、よろこばんたって。

 そのえねば、かってきちゃ、ばさっと、ふるうと、ばらばらっと、まっ自な米でてきたすけ、おとっつぁん、その米で、三人の子どもば、りっぱにそだてらんたってね。

       

 

                                      えちやぽん。

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