ブーン、ブーン、ブーンって、糸ばとりはじめた一一ってね。

 あには、「さあて、こんな山ん中で、糸とるはずねえが----。きっと何かのしわざだろうなあ。そうだ、おれてっぼうあるんだすけ、てっぽうでひとつうってしまおう。」
って、ズドーン!!と一ぱつうったってね。

 そしたらね、その女はまた、にこん、にこんわらって、
 「あんちゃ、じょうだんしなさんな。」
って、せったってね。

 「ああ、にくたらしい!ちきしょうめ!こんだこそ!。」

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